最近いらした患者さんで、腰が痛いという方なんですね。
以前は整骨院に通っていたんだけど、あまり良くならなかったのとコロナ禍で足が遠ざかってしまったと。
その方、ぱっと見だけで完全に骨盤が前に倒れ過ぎていて腰の反りが強い。
この状態で力仕事だから、そりゃあ負担きますわな。
ちゃんとした体の使い方を教えにゃならん。
聞いてみると、前の整骨院の先生に、寝るときは仰向けで足を伸ばして寝た方が良いと言われたらしく、真面目にそれを守っていると。
うんん~~
その寝方自体が悪いのではありません。
その寝方で何ともない人もたくさんいますから。
仰向けで足を伸ばして寝るという事は、太腿の筋肉が骨盤を前に引っ張るんですね。
「前傾」というやつですね。
骨盤が前傾すると、前の筋肉で引っ張られて腰の骨が反るんですね。
何を言いたいか分かりますよね。
この患者さん、腰痛持ちで骨盤が前傾し過ぎて腰が反り過ぎているんですよ。
そういう人にこの寝方をさせるという事は、より反りっかえりが過度になる。
なんだろう?
わざとこの人の体を悪くさせたいんだろうか?
裏に黒の組織でもいるんだろうか?
そんな感じの疑問が頭をよぎっていたんですが、ちゃんと骨盤の位置や体の緩め方なども教えたら、「この骨盤の位置の方が楽だ」と言っていまして…
うん、そうですよね。
今まで知らなかっただけだし、変なこと教えられてただけだし。
真面目な人ほど「これをやって」って言われたら、間違ったことでも疑問を持たずにやり続けてしまうんです。
僕みたいにひねくれていたら、「これをやるとどこがどうなってどう良いのか」と疑ってかかります。
こないだも上の娘(小1)がママと「匹」の数え方をしていて
いっぴき
にひき
さんびき
よんびき
ごひき
ろっぴき
ななひき
はっぴき
きゅうひき
じゅっぴき
で、ママ「「よん」の時は「びき」じゃなくて「ひき」だよ」と。
それをぼーっと聞いていたんです。
(小さい「っ」が前に付くと「ぴき」。
「ん」が前に付くと「びき」?。「さんびき」なのになんで「よんびき」じゃなくて「よんひき」?
「せんびき」、「いちまんびき」でしょ?なんで「よん」だけ違うん?)
だから嫁さんに「なんで三は「さんびき」なのに四は「よんびき」じゃないんだべか?「ん」が付いてんのに「びき」でないよね?」って言ったら「そんなん感覚でしょ。いちいちそんなめんどくさい事考えない」と言われまして。
いや、ごもっともなんですが、なんか些細な疑問でした。
教えて、国語の先生。
さて、なので体操やら運動やらを教えてもらっても、これをやったらどこがどうなってどうなるのかをちゃんと物理的に教えてもらうと良いですよ。
「腰が楽になるから」とか言われたら、「どこがどうなるから腰が楽になるんだよ!」「それが私にとってどうメリットがあるんだよ!」ぐらいの勢いでちゃんと聞いた方が良いです。
んで、「自分はちゃんと立ってるのか」という自分で出来る簡単なチェックがあるのです。
それは、姿見の前に横向きで立ち、自分が真っ直ぐと思う立ち方で立ってもらいます。
次に、顔だけ鏡の方を向いて、床から垂直に立ってるか。
目安は床に対して、外くるぶし、お尻の横の出っ張ってる骨(股関節)、肩先の3点が垂直で繋がるライン。
前傾し過ぎてる人は、股関節の骨の位置が体の前にいきます。で、弓なりになる。
そうやって立つと、上からの荷重と下からの反発はどこにくるでしょう?
腰ですね。
だから痛める。
自分では垂直で立てていると思っていても、けっこう出来ていない人が多いんです。
ぜひやってみてください。
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